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特別受益があるときの遺産分割

  • 文責:所長 弁護士 鳥光翼
  • 最終更新日:2024年9月11日

1 特別受益は遺産分割の際に考慮される

特別受益とは、被相続人の方から、相続人が特別な利益を受けることをいいます。

具体的には、婚姻・養子縁組のための生前贈与、生計の資本としての生前贈与、遺言による遺贈、死因贈与が該当します。

特別受益があるときは、遺産分割協議の際、特別受益の分を相続財産に加えて、各相続人の相続分の計算を行います。

そして、特別受益を受けた相続人の相続分から、特別受益の財産分を差し引きます(持ち戻し)。

参考リンク:裁判所・特別受益とは何ですか?

以下、詳しく説明します。

2 特別受益の具体例

遺贈や死因贈与は特別受益になりますが、特別受益になる生前贈与は、婚姻・養子縁組のための生前贈与と生計の資本としての生前贈与に限られます。

婚姻・養子縁組のための生前贈与には、いわゆる持参金や支度金として渡した金銭や、嫁入り道具の贈与が該当します。

生計の資本としての生前贈与には様々なものがありますが、扶養の範囲を超えた生活費の支援や、住居の提供(不動産の贈与、家賃の負担)、住宅購入資金の贈与が代表的なものとして挙げられます。

実際に特別受益に当たるかどうかは、個々の状況によって変わりますので、迷う場合にはご相談ください。

3 特別受益の計算例

特別受益の持ち戻し計算について、単純なケースを想定して、実際に計算してみます。

被相続人の相続財産は預貯金2000万円のみ、相続人は子2名のみで、うち1名は生前に特別受益に該当する500万円の生前贈与を受けているとします。

まず比較のため、特別受益に該当する生前贈与がなかったと仮定すると、各相続人の法定相続割合は2分の1なので、それぞれ1000万円ずつ取得することになります。

続いて、特別受益の持ち戻しを考慮して計算をすると、まずみなし相続財産の金額は、2000万円に500万円を足した2500万円となります。

これをそれぞれ法定相続割合で分割すると、1250万円になります。

そして、生前贈与を受けていない相続人の相続分は1250万円となり、生前贈与を受けた相続人の相続分は1250万円から生前贈与分500万円を控除した750万円となります。

4 特別受益がある場合の遺産分割について

遺産分割において特別受益を主張していくには、いつ・誰が・どれくらい財産を受け取っていたか等、特別受益があったことを証明する証拠を集めることが大切です。

他の相続人が受けていた生前贈与が特別受益に当たるのかが分からない、特別受益の存在を相手が認めてくれないなど、特別受益に関することでお悩みの場合には、お気軽にご相談ください。

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