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一人っ子の相続で気を付ける点と相続税への対策

  • 文責:弁護士 鳥光翼
  • 最終更新日:2026年1月9日

1 一人っ子の相続におけるメリット

相続人が複数いる場合、被相続人の遺産を、相続人の誰が、どの遺産を取得するのかということを協議し、その協議がまとまれば、遺産分割協議書を作成する必要があります。

また、遺産分割協議がまとまらない場合、家庭裁判所における調停手続きでの解決、調停手続きでの解決ができなかった場合における審判手続きでの解決ということが必要となりますが、これらの手続きが必要となる場合、解決するまでに、時間と費用がかなり掛かることもあります。

しかしながら、一人っ子のみが相続人として相続する場合には、遺産分割協議は不要となり、この協議が不要であるため、調停手続きや審判手続きということも不要となりますので、速やかに不動産の名義変更等の相続手続きに移行できるというメリットがあります。

2 一人っ子の相続におけるデメリット

一人っ子のみが相続人となる場合には、以下のようなデメリットがありますので、注意が必要です。

相続は、被相続人の権利義務をすべて承継することになりますので、相続放棄をしない限り、被相続人が負っていた全ての負債について承継しなければなりません。

また、一人っ子のみの相続の場合、相続税の基礎控除が最低限となるというデメリットがあります。

相続税の基礎控除は、3000万円+法定相続人の数×600万円で計算されますので、一人っ子の場合、法定相続人は1人となるため、3600万円しか基礎控除がないことになります。

そのため、例えば、相続税の課税される遺産の価格が4000万円の場合、法定相続人が2名であれば、基礎控除の範囲内で相続税が課税されませんが、一人っ子のみが相続人である場合、遺産の価格が基礎控除の価格を超えますので、相続税が課されてしまいます。

3 一人っ子の相続の注意点

自分が一人っ子であると考えていたとしても、以下のような点には注意が必要となります。

⑴ 他の相続人がいないかの調査

自分が一人っ子であると考えていたとしても、実は、被相続人である父には前妻がいて、その方との間に子供がいる場合や、認知をしている子供がいる場合もあり得ます。

実は他にも相続人がいるということになりますと、その方との間で遺産分割協議等をする必要があります。

そのため、被相続人の出生から死亡までがつながる戸籍謄本を取得し、他に相続人となる者がいないかを確認することが、その後の手続きをスムーズに進めるためにも必要かと思います。

⑵ 遺言書の調査

一人っ子のみが相続人であったしても、被相続人が一人っ子以外の者に、全ての遺産を遺贈するという遺言書があると、一人っ子は遺産を相続できず、遺贈を受けた受遺者に対し、遺留分侵害額請求という金銭請求ができるのみとなります。

そのため、その後の手続きをスムーズに進めるため、公正証書遺言が作成されていないかを確認する、自宅や貸金庫をよく探して、自筆の遺言書がないかを確認するということも必要かと思います。

4 相続税への対策

上記のように、一人っ子のみが相続人の場合、基礎控除額が最低額となってしまうため、基礎控除を超える資産をお持ちの方は、相続税対策を検討する必要があります。

相続税対策は、被相続人となられる方の資産にどのようなものがあるのかということも関係しますが、現預金が多いような場合には、以下のような対策をとることも考えられます。

どのような対策が望ましいかは、相続税を多数取り扱う税理士に相談頂くことがよろしいのではないかと思います。

⑴ 相続時精算課税制度による贈与

相続時精算課税制度は、特定贈与者ごとの相続時精算課税の課税価格より、最大で2500万円を控除でき、贈与の金額が2500万円を超えないのであれば、贈与税を支払う必要はありません。

そのため、贈与税がかからずに一人っ子に現預金を移動し、一人っ子がうまくそれを運用すれば、単に現預金として残していて、相続が開始するより、有利となり得ます。

また、現在の相続時精算課税制度では、年間110万円の基礎控除が認められており、その範囲内での贈与であれば、後に相続が発生した場合の相続税の課税価格に加算されませんので、早めにこの贈与を進めると、相続時の相続税対策となります。

⑵ 一人っ子の孫への贈与

一人っ子の孫への暦年贈与の場合、その孫が、相続または遺贈により財産を取得していなければ、相続税の課税価格に加算されず、贈与税の課税のみで完結します。

そこで、年間110万円の基礎控除の範囲での贈与を進めれば、贈与税がかからずに、現預金の移動ができ、また、二次相続も考えた場合、一次相続、二次相続の相続税額の減額にもつながるため、早めの贈与の対策を検討する必要があると思います。

⑶ 生命保険の活用

生命保険の非課税枠は、500万円×法定相続人の人数となりますが、500万円の死亡生命保険をかけておく方が、単にその分を現預金として残していて相続が開始する場合と比べると、相続税が低くなり、相続税対策となります。

また、その死亡保険金を一人っ子の相続人が受け取れば、相続税の納税資金にも利用できるため、相続税対策、納税資金対策の面でも、死亡保険金の利用は重要と思います。

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